令和6年6月5日(水)と6日(木)に一般社団法人Spay Vets Japanの橋本恵莉子代表理事、大門みゆき理事、遠藤文枝獣医師による高回転手術のデモンストレーションを新潟市動物愛護センターで行いました。
2日間で延べ臨床獣医師20名、動物看護師13名、ボランティア21名が参加されました。両日とも、最初の30分間は座学で橋本先生から猫の不妊去勢手術の必要性と早期手術の必要性についてのお話をお聞きし、その後、高回転手術の流れを実際に見せていただきました。大門先生と遠藤先生が二手に分かれて手術を行い、橋本先生が鎮静や全体の流れをボランティアに指導されました。両先生の卓越した手技に加え、コンテナから運び出し→鎮静→麻酔→手術→捕獲器への戻し→覚醒確認→コンテナへと流れるような段取りで、捕獲器に入った猫たちが次々と運び込まれ作業が止まることなく、まさに高回転の手術でした。
その結果、初日は11頭(オス7頭、メス4頭)、2日目は9頭(オス5頭、メス4頭)の手術が無事に完了しました。見学されていた臨床獣医師の先生方は、全体のスピード感と執刀医が手を止めることがない高回転手術のスタイルに驚かれているようでした。また、見学されていた動物看護師さん達も積極的にお手伝いに入るなど、皆さん熱心に参加していました。
また、6日の午前中には橋本先生による「防災の視点から見る不妊去勢手術の重要性」についての講演がありました。一般市民の方々をはじめ、獣医師、動物愛護推進員、ボランティアなど、総勢37名が受講されました。地震などの災害時に逃げ出した不妊去勢手術されていない動物たちが被災地で爆発的に増えてしまうことについて、東日本大震災での事例を取り上げて説明がありました。
質疑応答では参加者から次々と質問が出て、最後は遠藤先生の東日本大震災での経験談をお話しいただき、まるで座談会のような和気藹々の雰囲気の中での終了となりました。いつまでも話が尽きない様子から会場の皆さんの動物への熱い想いが伝わってくるようでした。
こうして2日間にわたる講演と見学会を終えて、改めて「にゃんがたセンタークリニック」を通じて広く社会に対して猫の不妊去勢手術の必要性について普及啓発するとともに、これ以上、不幸な命を増やさないよう働きかけていかなければならないと感じました。
「ここ、新潟は動物にやさしい街だよね。」と言ってもらえるよう、「にゃんがたセンタークリニック」の役割を充実させていきたいと思います。
橋本先生、大門先生、遠藤先生、本当にありがとうございました。
なお、にゃんがたセンタークリニックの開設時期は、しっかり準備を整えてスタートすべくスケジュールを調整して、プレオープンを9月に、本格稼働を10月に変更させていただきました。
UXニュース https://www.youtube.com/watchv=s2LkOy9bC6g&t=2s
大門先生 橋本先生 遠藤先生